ゴミ処理場が崩壊する前夜

しばらく鍋を火にかけていた友人はそろそろなら離れてろと言って鍋を鍋つかみで持った俺が半歩下がると友人は鍋をシンクに置いてそこに入れ水を浴びせかけたするとバキッと音がして鍋が粉々に割れたあ過冷却だよ理科の実験だな友人がそう言って笑うさすがは理系と俺は友人を尊敬のまなざしで見つめたそれから俺たちは粉々になった鍋のかけらを手袋をしてから拾い集めゴミ袋に入れた。
明日はちょうど燃えないゴミの日だから明日ゴミに出せばいいこれはお礼を兼ねて友人にまた鍋を振る舞ったまた変な鍋にあたると嫌なのでこれは鉄製の鍋を買っておいた翌朝鍋をつつきながら眠ってしまった俺はアラームの音で慌てて起きた。
リアップもうすぐゴミ収集車がやってくる時間である昨日割れた鍋を入れたゴミ袋を探すおかしい昨日置いておいたはずのゴミ袋がないその時小さなシャリシャリという音が聞こえた耳を澄ましてみると台所に転がっているぺたんこのゴミ袋の中からその音は聞こえたまさかと思って俺がその袋を開けてみるとそこには小さな鍋の破片がひとかけらだけあった共食いだないつのまにか起きていた友人が肩越しに割れた鍋の破片通しが共食いをして結果的にひとかけらだけになったということか。
ブーっというゴミ収集車がやってくる音が聞こえたので俺は大慌てで鍋のかけらが入ったゴミ袋を持って家を出たそして ゴミ捨て場にそれを捨てたあの鍋のかけらはおそらくまだ生きているだけどもうあれ以上どうしようもない俺はあの鍋のかけらが集まった燃えないゴミを食べてくれるように祈りながら家に戻った。